2016.02.23更新

岡寺


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         御詠歌

       厄除大悲殿

所在地 奈良県高市郡明日香村岡806
位置 北緯34度28分18.44秒 東経135度49分42.14秒
山号 東光山
宗派 真言宗豊山派
本尊 如意輪観音
創建年 7世紀末頃
開基 伝・義淵
別称 龍蓋寺
札所等 西国三十三所7番
文化財 義淵僧正坐像(国宝/奈良国立博物館寄託)
仁王門・書院・如意輪観音像ほか
(国の重要文化財)
本堂・楼門(奈良県指定有形文化財)
岡寺(おかでら)は、奈良県高市郡明日香村にある真言宗豊山派寺院。山号は東光山、寺号は龍蓋寺(りゅうがいじ)とも称し(寺号については後述)、詳しくは東光山真珠院龍蓋寺という[1]。本尊は如意輪観音西国三十三所第7番札所[1]
『東大寺要録』「義淵伝」、『扶桑略記』等によれば、天武天皇の皇子で27歳で早世した草壁皇子の住んだ岡宮の跡に義淵僧正が創建したとされる。史料上の初見は、天平12年(740年)7月の写経所啓(正倉院文書)である[2]
現在の寺域は明日香村の東にある岡山の中腹に位置するが、寺の西に隣接する治田神社(はるたじんじゃ)境内からは奈良時代前期にさかのぼる古瓦が発掘されており、創建当時の岡寺は現在の治田神社の位置にあったものと推定されている。寺跡は平成17年(2005年)に「岡寺跡」として国の史跡に指定された。
現在では真言宗豊山派の寺院だが、義淵僧正は日本の法相宗の祖であり、その門下には東大寺創建に関わった良弁行基などがいた。義淵僧正が法相宗の祖とされていたため、江戸時代までは興福寺の末寺であった。江戸時代以降は長谷寺の末寺となった。
前述のように、当寺院には「岡寺」「龍蓋寺」の2つの寺号がある。「岡寺」は地名に由来する寺号、「龍蓋寺」は法号である。仁王門前の石柱には「西国七番霊場 岡寺」とあり、通常はもっぱら「岡寺」の呼称が用いられている。宗教法人としての登録名も「岡寺」である。そのため、重要文化財建造物の指定名称は「岡寺仁王門」「岡寺書院」となっている。「龍蓋寺」の法号は龍蓋池に封じた竜の説話に由来する。