宝善院は弘法大師空海が真言密教の根本道場として開いた高野山の塔中(たっちゅう=本山を構成する子院)寺院です。
元丹生院といい昭和39年(1964)寺名を宝善院と変更しました。
天野(高野山西北約20q)の豪家天野祝の一族が奉じた丹生都比売命を祭祀する丹生家ゆかりの寺です。
庭園は小堀遠州作と伝えられる銘園で鶴亀式山水の山内最古の庭です。緑の山を背景に取り入れ、蓬莱山を中央に右に亀島、鶴島と配し左から右に滝の流れを動的に表した丹生川渓谷の石組が見事です。
宝善院ではこの庭園を四季を通じて楽しめます。
ご本尊は観世音菩薩にして宝観音と称されます。他に阿弥陀三尊など多くの寺宝を蔵しています。