2014.07.24更新
花窟神社
所在地
三重県
熊野市
有馬町上地130番地
位置
北緯33度52分47.5秒
東経136度5分36秒
主祭神
伊弉冉尊
、
軻遇突智尊
神体
磐座
創建
不詳
例祭
2月2日
(春季)
10月2日
(秋季)
花窟神社(花の窟神社、はなのいわやじんじゃ)は
三重県
熊野市
有馬町に所在する
神社
。
伊弉冉尊
(伊弉冊尊
[1]
、いざなみのみこと)と
軻遇突智尊
(かぐつちのみこと)を祀る
[1]
。
『
日本書紀
』(神代巻上)一書には、伊弉冉尊は軻遇突智(火の神)の出産時に陰部を焼かれて死に、「
紀伊国
の熊野の有馬村」に埋葬され、以来近隣の住人たちは、季節の花を供えて伊弉冉尊を祭ったと記されている。当社では、それが当地であると伝え、社名も「花を供えて祀った岩屋」ということによるものである
[2]
。
神体
である巨岩の麓にある「ほと穴」と呼ばれる大きな窪みがある岩陰が伊弉冉尊の葬地であるとされ、拝所が設けられているが
[3]
、一説には、伊弉冉尊を葬った地はおよそ西1.5キロメートル先にある
産田神社
(うぶたじんじゃ)であり、当社はこの火の神である軻遇突智の御陵であるともいう。花窟神社においては、伊弉冉尊の拝所の対面にある高さ18メートルの巨岩が、軻遇突智の墓所とされている
[4]
。
延喜式神名帳
に「花窟神社」の名はなく、神社というよりも墓所として認識されていたものとみられる。実際、神社の位格を与えられたのは
明治
期のことである。
今日に至るまで
社殿
はなく、
熊野灘
に面した高さ約45メートルの巨岩である
磐座
(いわくら)が神体である。この巨岩は「陰石」であり、
和歌山県
新宮市
の
神倉神社
の神体であるゴトビキ岩は「陽石」であるとして、一対をなすともいわれ
[3]
、ともに熊野における自然信仰(巨岩信仰・磐座信仰)の姿を今日に伝えている。
2004年
、
世界遺産
「
紀伊山地の霊場と参詣道
」の一部(
熊野参詣道
伊勢路
の一部)として登録された。
花窟神社