2014.06.05更新
猿田彦神社・佐瑠女神社
猿田彦神社
佐瑠女神社
所在地
三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
位置
北緯34度28分1秒 東経136度43分12.5秒
主祭神
猿田彦大神
大田命
社格
等
無格社・別表神社
例祭
4月4日・5日(春季例祭)
11月4日・5日(秋季例祭)
猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)は、
三重県
伊勢市
の
伊勢神宮
内宮の近くにある
神社
である。
猿田彦大神
と、その子孫の大田命を祭神とする。旧
社格
は無格社(社格がないという意味ではなく「無格社」という社格)で、第二次大戦後は
別表神社
となった。
日本神話
によれば、猿田彦神は
ニニギ
の
天降り
の先導を終えた後、
伊勢
の
五十鈴川
の川上に鎮まった。
倭姫命世記
によれば、その子孫の大田命は
天照大神
を祀る地として
倭姫命
に五十鈴川川上の地を献上した。大田命の子孫は宇治土公(うじのつちぎみ)と称し、神宮に玉串大内人として代々奉職したが、その宇治土公が邸宅内の屋敷神として
祖神
の猿田彦を祀っていた。明治時代に入り、神官の世襲が廃止されることになって、屋敷神を改めて神社としたのが猿田彦神社である。
猿田彦神がニニギの先導をしたということから、交通安全・方位除けの神社として信仰されている。
本殿は「さだひこ造り」と呼ばれる特殊な妻入造である。欄干や鳥居には八角形の柱が使用されている。5月5日の
御田祭
は、三重県の無形民俗文化財に指定されており、
神饌
として
飛魚
を献上する風習がある。
境内には、天降りの際に猿田彦神と応対した
天宇受売命
を祀る佐瑠女神社(さるめじんじゃ)が猿田彦神社の本殿に向かい合うように建っており、芸能の神として信仰されている。
全国約2千社の猿田彦大神を祀る神社の総本社「地祗猿田彦大本宮」は鈴鹿市の
椿大神社
ということになっている(昭和10年内務省神社局調査)。
椿大神社の宮司は山本という姓で、猿田彦神社の宮司は宇治土公(うじとこ)という姓である。どちらも猿田彦神・大田命の直系の子孫であると主張している。『倭姫命世記』によれば宇治土公家こそ猿田彦大神の直系の子孫とされており、猿田彦神社が神宮内宮の近くにあることや、猿田彦大神を祀る各地の神社で椿大神社とつながりのある神社は少数しか存在しないことから猿田彦神社が猿田彦神を祀る神社の総本社と考える者も多い。(「
椿大明神
」を祭る「椿神社」は全国各地に存在している)
なお『延喜式神名帳』に記載されている「椿大神社」は、
都波岐神社・奈加等神社
とする説もあり論争になっている。