御祭神:別雷命
祭礼日:春期大祭・5月3・4日、秋期大祭・11月3・4日
境内社:淡島神社
第45代聖武天皇神亀元年(724)、常陸国主藤原宇合は、勅命によって蝦夷征伐におもむく際、東北地方鎮護の神として、京都の「加茂別雷神社」の御分祀を当地に祀ったことが当社の創始であります。
現在の水戸地方における第一の古社で、御由緒によると、この地方を治めた佐竹氏、徳川氏の産土神として信仰され、特に雷難消除、武運長久の守護神として仰められてきました。
将軍徳川家康公がこれらの御神札を拝受したこと、幕末には信徒の要請によって江戸へ御神幸されるという御神威で、「水戸の雷神さま」として関東一円に知られていました。
明治維新の原動力となった桜田門外の変に先立って、水戸の浪士一統がひそかに成就の祈願をこめたことは秘録であります。
大正13年関東大震災の復興を記念して開催された、東京上野の「電気博覧会」では、会場鎮護の神として、当社の御分祀が祀られ、開催後は東京(東京都)電気局の守護神として祀られ、当時の市電、市バスの全車輌に当社の御神札が奉斎されていました。
現在では、我が国で最初に原子力の灯がともされた茨城県の東海村に遷されて電気、原子力の守護神として祀られております。
御本社は昭和20年8月の水戸戦災によって、建造物をはじめ社宝、資料のすべてを焼失し、戦後の混乱期に御社殿、社務所等が再建されましたが狭隘となり、昭和43年秋に7年間の事業計画が完了、総欅造りの御本殿・幣殿・拝殿が新造されました。