2014.11.18更新
観音寺(荒子観音)
大悲殿
荒子観音(あらこかんのん)は、愛知県名古屋市中川区荒子町にある天台宗の寺院。
「荒子観音寺」とも称するが、正式には「浄海山圓龍(円竜)院観音寺」。「荒子の観音さん」としても親しまれている。尾張四観音のひとつに数えられる。本尊は聖観音(しょうかんのん、33年に1度開扉の秘仏)。
寺伝によれば、天平元年(729年)、泰澄の草創と言い、天平13年(741年)、泰澄の弟子の僧・自性が堂宇を整えたと言う。泰澄は加賀(石川県)の白山の開祖とされる伝説的人物であり、以上の草創伝承がどこまで史実を伝えるものかは定かでない。
創建当時は中川区高畑町(現在地の西側)にあり、興廃を繰り返して現在の場所に落ち着いたと考えられている。
円空仏の研究は荒子観音寺に始まり、荒子観音寺に終わると言われるほど、荒子観音寺には多種多様な円空仏が存在する。1972年、六角堂の木箱の中から1000体以上の円空仏が発見された。現在総数は1255体で、日本全国で現存が確認されている円空仏のうち、実に4分の1以上が当寺にあることになる。
荒子観音寺の円空仏は毎月第2土曜日の午後1時から4時まで公開されている。円空仏の公開日には境内で円空仏を彫る体験教室が開かれている。[1]