2015.09.19更新
建中寺
勝軍不動明王
阿弥陀佛
建中寺(けんちゅうじ)は、愛知県名古屋市東区にある浄土宗の寺院。江戸時代を通じて代々の尾張藩主の廟が置かれていた。
1651年(慶安4年) に第2代尾張藩主徳川光友が、父である第1代藩主徳川義直の菩提を弔うために建立した。創建当時は周囲は石垣と堀で囲まれ、四万八千坪(158,400m²)の境内に多数の堂が立ち並ぶ規模を誇った。境内の東側には大きな松林があり、鬼門の方角は京都御所の「猿が辻」のように凹ませてあった。1785年(天明5年)の大火災で総門・三門などを除く多数の建物が焼失したが、翌1786年(天明6年)から1787年(天明7年)にかけて再建された。現在では境内の規模は創建当時よりも小さくなっている。
第二次大戦後の区画整理などにより、現在では境内の規模は建造当時よりも縮小しており、かつての寺域は東区役所や東海高校、あずま中学校、筒井小学校などとなっている。また、三門前にある建中寺公園は、かつて7つの塔頭(宗心院・甲龍院・誓安院・全順院・正信院・光寿院・養寿院)があった場所である。歴代藩主の墓所も光友のものを除いては平和公園に移されている。また、明治期からにかけて、廟や門など建物の中には、名古屋市内、もしくは近辺の寺院に移築されたものも多い。