2014.05.01更新
青崩峠・兵越峠
青崩峠(あおくずれとうげ)は静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の間にある標高1,082mの峠である。峠付近の地質構造は、中央構造線による破砕帯となっており、山腹に広がるむき出しになった青い岩盤から峠の名が付けられた。静岡県側・長野県側ともに、国道152号の端点から林道、遊歩道(かつての塩の道)を歩いて峠にたどり着くことができる。武田信玄による1572年の徳川領侵攻において、軍兵の一部が通過したことで知られている。
国道152号の点線国道区間で未通区域となっている。1987年より三遠南信自動車道の一部としても位置づけられたが、地形の急峻さと地盤が脆弱なために道路(青崩峠道路)を通すことが出来ず、2013年現在も未だ開通のめどが立っていない、最大の難所とされる。青崩峠の迂回のために兵越峠直下を通過するルートが選択され、草木トンネルが建設されたが、兵越峠の地盤が脆弱なことが判明し、結局地盤のやや硬い青崩峠西側を通るルートに変更された経緯がある。大型以外の車両は草木トンネルを通って隣接する兵越林道を使用することにより迂回が可能。
兵越峠(ひょうごしとうげ)は静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の間にある標高1,165mの峠である。地図上ではヒョー越と表記されるものもあり、単に兵越(ひょうごえ)と呼ぶこともある。また飯田市南信濃では、兵越峠(ひょうこしとうげ)と濁らずに呼んでいる。
名前の由来は武田信玄が西上作戦の折りにこの峠を越えたからといわれている。
長野県道369号・静岡県道412号南信濃水窪線及び浜松市道水窪白倉川線(旧兵越林道)がこの峠を通過しており、国道152号の青崩峠部分の車道が未開通のため、その迂回路として利用されている。
当初、三遠南信自動車道はこのあたりを通過する予定だったが、付近の地盤が脆弱であることが判明したため、同自動車道のルートから外された。
この峠で1987年より、毎年10月の第4日曜日に浜松市と飯田市で「峠の国盗り綱引き合戦」という綱引き行事が行われている。その事については峠の国盗り綱引き合戦の項を参照。