2017.01.20更新

海福寺


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明から来朝した隠元隆埼が万冶元年(1658)に江戸深川に開創した黄檗宗の寺でしたが、明治43年(1910)に現在地へ移転しました。
本尊は釈迦牟尼仏で、他に四天王像や隠元禅師の像、木造阿弥陀如来立像(区指定文化財)が安置されています。木造阿弥陀如来像は彫刻技法の特徴などから12世紀頃に京都あるいはその周辺で制作されたものと考えられ、都内で現存している希少な例です。
山門に赤い四脚門(区指定文化財)は明治後期に新宿区上落合の泰雲寺(現在は廃寺)から移建したものです。山門左手前の「文化4年永代橋崩落横死者供養塔及び石碑」(都指定文化財)は、文化4年(1807)の深川富岡八幡宮大祭の時に起こった、永代橋崩落事件の死者供養のために建てられたものです。
また境内の梵鐘(都指定文化財)は天和3年(1683)武州江戸中村喜兵衛藤原正次の件で、中国の鐘の形式に似ながら日本の古鐘の形式に範をとるという特異な考案によるもので、江戸時代の梵鐘中でも類例の少ない遺品です。