2016.02.29更新
丹生官省符神社
丹生神社
丹生官省符神社 開運招福
丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)は和歌山県伊都郡九度山町にある神社。九度山町慈尊院集落の南部に位置する。
本殿は国の重要文化財(建造物)[1]、境内は国の史跡「高野山町石」[2]の一部[3]。本殿はユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』(2004年〈平成16年〉7月登録)の構成資産の一部[4]。
主祭神は、丹生都比売大神・高野御子大神・大食都比売大神・市杵島比売大神。もとはこの四神に太神宮(天照大御神)、八幡宮(誉田別大神)、春日明神(天児屋根大神)の三社を祀り、神宮寺の神通寺をあわせ神通寺七社明神とも呼んだ。
社伝では弘仁7年(816年)に空海によって創建されたという[5]。高野山の領する官省符荘の鎮守とされ、応永3年(1396年)の文書に「官省符鎮守・神通寺七社」と記録がある(『官省符荘庁番殿原請文』)[6]。
この他にも神通寺七社明神の記録があり、七社のほかに十二王子社・百二十番神社などの名前が挙げられている。また、『紀伊続風土記』によれば、七社のうち丹生・高野の両神は弘仁年間に空海が勧請し、十二王子と百二十番神の2社が同時に勧請され、気比・厳島の2神は文明年間に勧請されたと伝えられており、これら4社は天文年間の洪水によって昔の境内が沈んでしまったので移転したという[6]。
1910年(明治43年)に九度山、入郷、慈尊院(現・九度山町)にあった諸社を合祀し、1946年(昭和21年)、丹生官省符神社の社号にあらためた[5]。
本殿は、「丹生官省符神社本殿」(附 宮殿4棟、棟札2枚)として、1965年〈昭和40年〉5月29日、重要文化財(建造物)指定。室町時代後期の永正14年(1517年)再建の2棟および天文10年(1541年)の再建の1棟の社殿3棟で、当地における神社建築様式を良好な保存状態で伝える[1]。2004年7月、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録された[3]。