千畳敷(せんじょうじき)は和歌山県西牟婁郡白浜町の景勝海岸である。円月島とともに円月島(高嶋)及び千畳敷の指定名称で国の名勝に指定されている。
新第三紀層の砂岩からなる、太平洋に面したスロープ状の岩盤。砂岩は非常に柔らかいため、打ち寄せる波の浸食を受け、複雑な地形を形成している。
その広さはおおよそ4ヘクタールで、畳を千枚敷けるほどの広さであることが名前の由来。三段壁・円月島と並んで、白浜町の景勝地として知られている。
この場所から望む夕日の美しさは非常に有名で、広大な太平洋へ沈むその姿には、この地に訪れるものに深い感動を与える。
普段は岩盤の上を歩くことは出来るが、波浪注意報、警報発令時は立入が禁止される。年間と通して風が強く、台風中継がよくこの場所で行われる。
先述の通り、砂岩は非常に柔らかいため、硬貨等でも簡単に削れる。それが故に、心無い者による落書き被害が後を絶えない。白浜町では条例で「都市公園の損壊行為は10万円以下の罰金」と定めてあるが、適用までにはなかなか踏み込めず、観光客らのモラルに訴えるしかないのが実状である。
2003年に、落書きを機械を利用して全てを消去する計画を検討したが、費用が高額になるため、見送りとなっている。落書きは自然風化により少しずつ消えるが、書き込まれるペースはそれ以上であり、今も岩盤には無数の落書きが刻まれたままである。