2017.04.18更新

吉野

吉野(よしの)は、大和国南部一帯、現在の奈良県南部一帯の地名。に相当する。吉野山から大峰山の山岳地帯をいい、狩りに適した良い野という意味である。吉野は口吉野と奥吉野に別れる。奥吉野は山々が連なる山岳地帯で、古くは大峰とよばれ、厳密には吉野に含まれなかった。大峰の山々は熊野まで連なる。大峰への道は修験者によって、熊野から開かれた。
紀伊半島の中部に位置し、奈良盆地の南に位置する。高地盆地山岳地帯が並存する。面積は神奈川県佐賀県に匹敵する。口吉野は吉野川流域、奥吉野は十津川北山川流域である。吉野川は紀ノ川となって紀伊水道へと流れ下り、十津川と北山川は熊野川となって熊野灘へ注いでいる。
熊野地方(三重県南部から和歌山県南東部まで)と並ぶ多雨地帯であり、台風銀座でもある。吉野杉秋田杉木曽檜と並んで日本三大美林一つとされ、日本有数の林業地帯となっている。
サクラの名所としても知られるが、多くは吉野の名を冠したソメイヨシノではなく、ヤマザクラの類である。
2004年には、吉野・大嶺を含む紀伊山地の霊場と参詣道が、ユネスコ世界遺産に登録された。


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